日本きりえ協会は「切る」という技法による平面造形に創造の可能性を追求する作家、愛好家、評論家などが集結し1978年に結成されました。
それぞれの独自性を尊重し学びあうことによって「きりえ」の造形性を高め、美術の新しいジャンルの確立を目指しています。
さらに多くの人に『きりえ』を知ってもらうための普及にも努力しています。
大きな活動の一つが「日本きりえ美術展」の開催です。
同展は作家の自主性を尊重した公募展です。
1978年に第1回展を開催し、以降毎年開催しています。
近年は海外からも出品が見受けられます。
また、技術書、画集、研究誌などの出版を通して普及向上に努力しています。
日本きりえ協会は創作意欲のある方の入会や「日本きりえ美術展」への参加を大いに歓迎します。
「日本きりえ美術展」のほかに研究会、スケッチ会、懇親会など様々な活動を行っています。
創 作
きりえ美術は、他ジャンルの美術と同様に、初心者などの画技習得時における模写模索以外は、作者の創作美術です。ですからイメージから作品まで作家の創意やテーマを作者自身の能力と感性によって独自にまた自由に表現するものなのです。権威によって創作意図や画技法を規則されたり、一律同質的な「作品」を強制されることはありません
切る表現
きりえ美術の基本であると同時にもっとも重要な特性は『切る』という行為によって創作される美術であるということです。切るために使われる道具は描くという表現過程にあって、絵画における絵筆と同様といってよいかもしれません。そして、他ジャンルの絵画がそうであるように、きりえもまた、他の美術表現法に大いに啓発されています。
鑑 賞
きりえ作品の良し悪しについては一概に決められるものではありません。様々な表現の違いを楽しみ鑑賞する人の自由な受容性がすべてです。「こうあらなばならない」という固定した評価は、一般的絵画鑑賞と同様、きりえでも好ましくありません。作品展では、作品の持つ個性との出会いを楽しみたいものです。
活動紹介
創 立
1978年「きりえの造形性を高めあい美術の新しいジャンルを確立しよう」ときりえ作家、愛好家、研究者が集まって結成した。
運 営
総会、委員会を決議機関とし、常任委員会が運営に当たる。
会報の発行
年2回発行
日本きりえ美術展の開催
1978年、第1回展を東京・上野の東京都美術館で開催。以後毎年開催し、2022年11月に第45回記念展を開催。
会員展の開催
現代きりえ選抜展、’80沖縄/日本きりえ選抜展、現代きりえ特別展、協会創立記念巡回きりえ美術展(愛知・京都)、巡回きりえ美術展in秋田、巡回きりえ美術展in倉敷、「2007年きりえ協会会員展 きりえの明日をつくる」(大阪)開催、現代きりえ特別展(共催)など。
研究会の開催
日本きりえ美術展会期中に、講演会やパネルディスカッション等を行う。また、会場内で「創作研究会(合評会)」を行い作品の向上を目指す。
会場に来られない出品者等(希望者)には「きりえアドバイス」を書面で送る。
「スケッチ会」を適宜行う。
研究誌の発行
隔年に発行。きりえと創造(協会誌)
出版
日本きりえ、画集「日本のきりえ」、「ぎゃらりいきりえ」、「ぎゃらりいきりえ2」、「きりえ十二支カット集」、「きりえ日本の四季」、「きりえ入門」、「第5~第45回記念日本きりえ美術展作品集」、「きりえー入門から創作までー」、「きりえ全科」、「きりえ百科」、「画集秀作きりえ」など。
国際交流
国際交流基金のアメリカ・カナダでの「日本総合紹介週間」行事で「きりえ紹介・デモンストレーション」を行う。
2008年9月フランス・パリにて「きりえ会員展」を開催。
2008年9月日中きりえ交流会(東京板橋区)/12月(中国北京)
2013年7月14日~10月13日ドイツ切り絵美術展(フレーデン)にて
きりえ特別展を実施。
2019年6月、日本・中国・アメリカきりえ友好交流展(中国・咸陽)を
開催。
きりえフェスティバル
2008年6月に開催。以後隔年開催予定。研究会・スケッチ会・懇親会など。
入会金・会費
・入会金 2,000円
・年会費 個人会員:10,000円(18歳以下は半額)
団体会員:15,000円